企業ブランドや商品ブランドの保護、商標を使って行う事業継続のために非常に大きなメリットがあります。
1. 使うのをやめろと言える
1つ目は、自分の登録商標を真似してきた人に対してその商標を使うのを止めるように言えることです。
商標登録すると、独占権である商標権が発生するので、その登録商標と同一または類似の商標を無断で使用している人に対して法的に差止請求をすることができます。
自分の登録商標と紛らわしい商標を他人に使用されてしまうと、その商標名=自社(商品)という認知が薄まり、意図しない方法で使用されることで商標のイメージが汚染されてしまうことがあります。
適切に差止請求権を活用することで、このような事態を避けることができます。
また、自ら差止請求をしなくても、商標登録の事実は公開されるので、権利侵害を恐れる他社が自主的に紛らわしい商標の使用を控えてくれる効果も期待できます。
2. 他社に訴えられない
2つ目は、他社から商標権侵害で訴えられることを避けられるということです。
商標登録をすると、他社が紛らわしい商標を無断で使用できなくなることに加え、それを商標登録することもできなくなります。
商標法には、他人が先に同一・類似の商標を登録していた場合は後から出願した人はそれを登録できない決まりがあるからです(商標法4条1項11号)。
他社が商標登録できなくなるということは、その商標について商標権を取られる心配がないので、他社から商標権侵害で訴えられる事態も回避することができます。
他社の模倣を防止することも大切ですが、それ以上に自分の商標を安全に使い続けられることが重要です。