カンタンにまとめますと、以下の違いがあります。
- 発明提案書:特許出願を行う前段階の資料。発明のポイントを理解しやすくまとめたもの
- 特許出願書類(特許明細書等):特許出願の際に特許庁へ提出する正式な書類
以下では、それぞれの役割や目的、注意点について簡単にご説明します。
発明提案書の目的
- 発明のアイデアを整理し、発明の要点を明らかするためのものです。
- 弁理士が特許出願書類(特許明細書等)を作成するための基礎資料として活用します。
- 先行技術調査の結果が含まれる場合がありますが、これは発明の要点を示す目的であり、網羅的な調査結果ではありません。
発明提案書の注意点
- 発明提案書は、特許を取得できることを保証するものではありません。
- 特許性(新規性・進歩性)の判断を目的とした調査結果ではありません。
<発明提案書のサンプル>
特許出願書類(特許明細書等)とは?
- 特許出願の際に特許庁へ提出する正式な書類です。
- 発明の技術的内容や課題解決方法を明確に記載し、特許庁審査官は特許明細書等の記載内容に基づいて審査を行います。
- 「願書」「明細書」「特許請求の範囲」「要約書」「図面」によって構成されます。権利範囲そのものは「特許請求の範囲」で決まります。
<自社特許6764176号:「特許請求の範囲」の一部>
よくあるご質問
Q1. 発明提案書を作ったら、すぐに特許出願されるのですか?
A. いいえ。発明提案書はあくまで準備段階の書類です。お客様から正式に特許出願のお申し込みをいただき、弁理士が特許出願書類(特許明細書等)の作成に着手します。特許出願書類の原稿をお客様に確認いただいた後、特許出願を行います。
Q2. 発明提案書に載せた全ての内容を特許出願書類に記載しますか?
A. 必ずしもそうではありません。発明提案書には幅広くアイデアを記載しますが、その中から法的に保護されうる部分を精査し、最終的な特許出願書類に落とし込みます。
Q3. 発明提案書は修正してもらえますか?
A. 担当弁理士が内容を確認し、必要に応じて修正を行います。マイページ上では発明提案書を直接修正することはできませんが、修正をご希望の場合は、メールにてお気軽にご連絡ください。
Q4. 特許出願書類は修正してもらえますか?
A. 特許庁への出願手続き前でしたら必要に応じて修正を行います。メールにてお気軽にご連絡ください。